威嚇

文章を書く練習

鈴虫

湯船のお湯が冷めるまで書くやつ。

 

 

9月になった。自宅からほぼ出ない4ヶ月を過ごした後、物欲に押し流されて6月に買い込んだZARAのブラウンのタイトスカートは実によく履いた。幾度となく洗ったので、裾の糸が解けた。

服を毎回洗わない人の話を聞いた。デニムじゃなくても「ボトムなら別にいい」らしい。私が当たり前にやることだと思っている行為について判断を分ける人がいる。不思議だなぁ。向こうもそう思っている。

糸がピロピロ風になびき、脹脛にさわさわとしてくすぐったくなり気がついた。ZARAの縫製だしまあ及第点、ほつれたら繕えばよろしい。飽きたら処分すればよろしい。ハイウエスト、タイト、スリット。私の体型がマシに見える勝ちパターン(笑)。骨格診断だとなんなんだろうね?受ける予定なし、こんなに人間がいるのに3種類に分けられてたまるかよと思う。人間はグラデーションのいきものだ。骨格診断もパーソナルカラー診断も現象を理論に落とし込んでるというより、理論に現実を当て嵌めようとしてる感じを受ける。診断受けなくても服着てりゃ「こっちのがマシに見えるな」ってわかるじゃない。お着物だけで生きてきたんじゃあるまいし。比較的自信があったり、好きなパーツを出せばいい。なかったら隠せばいい。不安なんだろうと思う。自分の判断の後ろ盾が欲しい気持ちはわかる。

どれにも当て嵌まらないティーンエイジャーとかを困惑させそうな点は、あんまり好ましくない。自分が既存の枠組みに当て嵌まらないことは、まあまあ不安になる。

 

(今文を書いていて

「どれにも当て嵌まらないティーンエイジャーとかを困惑させそうな点が、あんまり好ましくない。」と

「どれにも当て嵌まらないティーンエイジャーとかを困惑させそうな点は、あんまり好ましくない。」

でとても迷った。私の考えにより近いのは「が」か「は」か。助詞ひとつで意味は変わる。ここの思考を放棄できるからTwitter構文「(任意の名詞)、めちゃ良い」が生まれるんだろうなと思い至った。どんどん楽な方へ流れます。水すら低きに流れる、私もどんどん流される。)

 

先日雑誌を読んでいたらミモレ丈とマキシ丈の間として「マモレ丈」なる言葉を提唱していた。マモレ………す〜ぐ日本のファッション界は言葉を作るよな。キャッチーにして、目新しく、理解しやすく、単純に、覚えやすく。私はこういうのに滑稽な面白さを感じちゃう。定義を長ったらしくかいてもらう方が性に合ってる。真面目に言ってる人がいるんだから茶化しちゃいけませんね。グレーベージュのことを「グレージュ」って略すのも滑稽だな〜と思ってた。なんだよグレージュって。エトープ?トープ?エレファントグレー?じゃ駄目なのかな?ちょっと違うのかな???既存の概念を束ねるために新しい名前をつけるのってなかなか、なかなか傲慢ですよ。どうなの?言葉には言霊宿る派です。

よく考えもせず、一見目新しいだけのものが大好きな我々〜たのしいよねえ〜

世の中の物事は既にもう出尽くしていて、古代エジプトの壁画にも「最近の若者はだめだ」と書いてあるのは有名な話だ。おんなじことを何千年前から繰り返してる。ツールは増えている。こんなふうに、見方や切り口を変えていくしかないんでしょうか。それにしてもグレージュはだめだ、アレは許さん。